廣瀬健司研究員からのコメント

2023年5月に開催されたリトリート会議のポスターセッションでの発表に対し，「インパクト賞」を
いただきました。先進的で興味深い発表ばかりがひしめく中での受賞は本当に望外のことで，嬉しく思うと同時にとても驚き，また大変恐縮でした。「前向き」の概念について精緻な哲学的・倫理学的考究を
積み重ねてこられた，田口先生，藏田先生，宮﨑先生の取り組みが評価された結果だと思っています。
それはつまり，「前向き」の概念的基盤や，「前向き」技術に関するELSIが，目標9において
重要視されているということでもあろうと考えています。今後も研究に精進して参ります。
引き続きご指導ご鞭撻のほど，よろしくお願いいたします。

自己紹介

現在は北海道大学の人間知・脳・AI研究教育センター (CHAIN: Center for Human Nature, Artificial Intelligence, and Neuroscience)に所属し，ムーンショット目標９の「『前向き』の意義と倫理」の
グループの一員として，主に「前向き」の心理学的な要素やメカニズムの研究を進めています。
個人的に取り組んでいる研究のテーマとしては，心的イメージと知覚の関係性，主観的価値，
ヒューマン・インターフェース，場所への愛着などがあります。ここ数年は，内受容感覚が身体のイメージと視覚イメージにどのような影響を及ぼすのか，そしてそのメカニズムについて検討しています。